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監獄の妄想レビュー

先日監獄をプレイいたしました。とてもおもしろい!特に面白いのが「時空回帰」という能力にまつわる奇異な設定ですよね。 ユーシャは勇者としてこの力を、その奇跡を振るい、民衆を正しい道にへと導く。 ユーシャが勇者として成り立ちうる重要な要因でもあるわけです。 しかし、この力が「選ばれし末裔のみが手にする力」であったとするならば…、 勇者の一族のみが手にすることのできる力であったとするならば…、忘れてはならない人物がいるはずです。 そう、ここではあえて「もう1人の勇者」と呼ばせていただきましょう、イール・ジ・ロウです。


その力を持つ人間族の少女は勇者として大切に育てられました。まっすぐに、素直な子に育つように、と…。 しかしイールは…。ここから先は想像に過ぎません。しかし、イールの持つ価値観、立場から見るによい境遇で育ったとは考えられません。 ユーシャと同じように育てられていたならば、魔王軍の参謀として、あるいは四天王の1人として その力を振るっていたはずではなかったでしょうか?ですが、その「勇者」となりうる力を持った魔族の少年は…。 周りからの理不尽な迫害、その能力ゆえに幼きころから常に命を狙われる毎日! 強すぎた「時空回帰」の力…、まわりはその力を恐れ、芽を絶とうとしたのでしょう。 人間族と、魔族の違いがゆえにユーシャとイールという両極端な2人は生まれたといえます。

隙あらば親兄弟ですら出し抜く魔族界において、おそらくイールの一族は常に信用ならない、忌むべき存在であり、 滅ぼされる寸前であったのだと考えます。次々と倒れゆく親族たち…、同じ魔族でありながら同族に殺されるという不条理…。 そして万能だと思われた時空回帰の力も、自らの「時間」を引き換えに、文字通り命を削って使用しなければならない…。 休息さえ得れば回復するマジックポイントに対して、あまりに大きすぎる代償! ついに2人だけになってしまったイールとその兄は、最期まで体を張って2人を守ってくれた父親を思いつつ、魔界を逃亡します。 父親が残した遺言、かつて父親が唯一心を許した存在、最長老さまのもとをめざして…。 しかしなんということでしょう、やっとの思いで到着したものの最長老はイールたちに牙を剥きます。 もはや魔族界にイールたちの味方はいなかったのです!イールに向けて放たれた巨大な火球!幼きイールは動くことができない! 一瞬、辺りを包む眼も瞑れんばかりの閃光…。そして眼を開けたイールが見たものは、倒れこむイールの兄でした。 親族を奪われ、肉親を奪われ、そして兄すらも奪った「魔族」…。 頂点に達するイールの怒り!暴走する時空回帰!全ての時界が入り乱れ、時空の狭間にへと落ち逝く最長老!そしてイールは…?

眼を覚ましたイールが見たものは、瓦礫と化した最長老の居城でした。そしてイールは心に誓うのです。 なぜ、なぜ自分たちばかりが迫害を受ける!この力か!そんなにもこの力が恐ろしいか! ならば恐怖でこの魔界を包み込んでやろう!このイールこそが、魔王となるに相応しい! 見せてやろう…、全ての魔族が恐れた、この力の本当の恐ろしさを…ッ!!!


その後の展開は監獄をプレイしたみなさんならば知っているでしょう。 魔王の座を利用せんとするイールと、それに抗うオシャレ。心強いユーシャという存在と、謎に包まれた吸血鬼という存在…。 吸血鬼をあやつろうと目論んだイールではありましたが、その結末は…。 皆さんは気づいておられるでしょうか。監獄というゲームにおいて、 イールとユーシャはついに相対することなくイールはその命を落としてしまうのです。 ただ一度、フォゲの野望を打ち砕き、全てが「無かったことになった」場合を除いては…。 しかしその一度においてもイールは勇者のその手によって命を落としてしまいます。 闇に染まったイールのその眼に、光り輝くユーシャの鎧はどう映ったのでしょうか。 魔族と人間族、なぜ生まれた種族が違っただけでこのような悲劇が生まれてしまったのでしょうか! …胸を痛めずにはいられません。



ユーシャにしてもその道のりは平坦であったとは思えません。 生まれし時より「時空回帰」の能力から勇者として育てられた少女は、そのことに一滴の疑問すら持ちませんでした。 勇者の奇跡と呼ばれたその力に群がる人々、その巨大すぎる能力がゆえに人を信じることに臆病になった思春期。 そして、数々の苦境を越えて、「これまでの自分を殺す」ことを意味する鉄兜を、ユーシャはかぶります。

鉄兜は勇者の象徴。 そこにいるのは、ユーシャではなく、勇者。

そしてユーシャは未だかつて、オシャレの前でその鉄兜を取ったことがありません。それが意味するものとはいったい…。



ユーシャとオシャレの活躍によって危機は、また一度、去りました。しかし多くの謎は以前残っています。 全ての謎が解かれるであろう続編に期待せずにはいられません!AUさん、どうもありがとうございました!!!


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